■ 中小企業もM&Aを活用しよう      弁護士  佐久間 信司
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 皆さんはM&Aというとどんなイメージをお持ちでしょうか。私は2年程前までは良い印象を持っていませんでした。ホリエモンに対する反発もありましたし,大手企業の合併・買収というイメージで,中小企業には関係ないという認識でした。

  しかしこれは間違いでした。企業やそこで働く労働者を単に取引の対象と見るM&Aではなく,高齢化した中小企業経営者がハッピーリタイアーを目指す事業承継の一つの方法として,または事業価値の高い部門を別会社化して企業の存続・発展をはかるスキームなら,社会的な需要は大きいはずです。それに弁護士が手をこまねいて取り組まないのは変です。

  何かダーティーな印象が伴う分野だからこそ,正義公平を尊重する弁護士が関与して,売主・買主の利害を的確に調整し,価値あるM&Aの実例を作ってゆく必要があると思います。

  このような問題意識から私は中小企業のM&Aを指導する鰍l&A実務支援センターの設立に参加したり,各地の税理士さんたち専門家と交流し情報交換したり,愛知県弁護士会の事業承継プロジェクトチームにも参加しています。

  皆さんも是非,弁護士の取扱い事務の一つに,中小企業のM&Aの指導があることを知っておいて下さい。


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