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カクテルはおもしろい!

  弁護士 北村 栄

 現在、月1回のカクテル講座に通って9ヶ月になる。
 大学時代野球部のコンパの度に先輩に無理矢理勧められたのがきっかけで、ビールが飲めなくなってしまったことから、カクテルを飲むようになった。
きれいな色、きれいなグラス、心地よい飲みごごちにひかれだした。そうすると、持ち前の探求心から、どんなお酒から出来ているのか、どうしてこのような名前が付いているのか知ってみたくなり、また自分でオリジナルのカクテルを作って友達に出してみたくなった。そこで、月1回のカクテル講座に通い、バーテン歴40年以上の現役バーテンダーの先生に習い始めた。まずは、お酒についてのうんちくから始まる。ワインの名前の由来などの高尚な話から、バーのお酒の原価の話やいろいろな話が聞ける。そして、先生の指導のもと毎回4種のカクテルを実際に作ってみる。第一回はシェイカーの振り方から習う。要は、お酒をよく混ぜること、そして冷やせばよいということらしい。氷を入れるので、その氷をシェーカーにぶち当てる感じで振るのだが、かっこうよく見えるためにこうすればよいと教えてくれる。
 カクテルの作り方の原理は簡単だ。何種類ものお酒やジュースを混ぜるのだが、基本はベースとなるお酒(ウオッカ、ジン、ラム、テキーラ、ワイン、ウイスキー、ブランデー)に、リキュールとジュースを加えると出来上がり。例えば誰もがおいしいと感じるホワイトレディーの作り方は、ベースのお酒をジンにして、リキュールをホワイトキュラソー(柑橘系のお酒)にして、搾ったレモンジュースを加えると出来上がり。ベースのお酒をウオッカに換えればバラライカというカクテルに、ラムにすればXYZ、ブランデーにすればサイドカーというカクテルになる。また、ベースをテキーラにし、レモンジュースをライムジュースにすればマルガリータというカクテルになる。だから作り方は何通りもあるわけで、今回はリキュールをメロンのリキュールにしようだとか、ジュースをパイナップルジュースにしようだとか自分でいろいろアレンジが出来るのが楽しい。色もいろんな色が出せる。
 凝り性な僕は、カクテルの本を10冊以上揃え、40種類以上のお酒を買ったため我が家の狭いキッチンの流し台はお酒に占領されてしまい、奥さんは困っている。
 しかし、奥さんの冷たい目にめげず、さらにバーテンダーになりきろうと本格的な衣装を買い、カクテル熱はさらにヒートアップしている。
  (2000年夏号)