「新 春 座 談 会」 
 

 
   名古屋第一法律事務所は中部圏では最大の弁護士数を有する事務所ですが、
   新しい時代の波にどう立ち向かい、より一層その役割を果たすかということを考えないと
   時代に即した対応も出来ません。
   そこで、弁護士と事務局の有志に集まっていただき、2002年新春対談をしてみました。

 
司会 弁護士 北村 栄
    遠い未来と思っていた21世紀になって既に1年、米テロもあり激動の中2002年を迎えました。
    そこで、当事務所でも新しい年を迎えるにあたって弁護士、事務局の有志に夢と希望、
    そして第一法律事務所の役割等について語ってもらいたいと思います。
 
夢の40人体制
 
    言い出しっぺとして、まず僕から一言。
    僕の夢は、10年先には弁護士が40名の事務所にしたいですね。
    当事務所は16人の弁護士がおり名古屋では最大ですが、今以上に各分野のプロフェッショナルを
    充実させ、依頼者に迅速かつ充実した法的サービスが出来ればと思うんですね。
 
加藤 そうですね。
    世の中の流れとしてこれまでより、より人間尊重、個性尊重の傾向が強まっていると思うわけです。
    当事務所は両方の変化に対応して行かねばなりませんが、個別のニーズに十分応えるためにも
    得意たろう分野を掲げ、それを支え合うということがとても重要なことになると思いますね。
    加えて、国際的な事件にも対応できることが必要ですが、我が事務所も中国にも事務所を
    持ちましたが、今後も体制を整えていく必要がありますね。
 
新自由主義が進むと
 
司会 昨年、司法改革という言葉がよく聞かれましたが、これと関連してどうですか。
 
田原 最近、小泉内閣がもてはやされているけど、どうなんだろう。
    新自由主義と言って「競争して勝った人が報われる社会に」という考え方が出ているんだけど、
    この考えは競争に負けた弱者を多数生み出すことになるんだね。
    法律事務所として切り捨てられた弱者をどう救済するかという観点が今後ますます重要になると
    思うね。
    その観点からの司法改革は必要だし、僕ら第一法律事務所も事務所理念の「弱きを助け」を
    実践して行かなくちゃ。
 
福井 私もそう思います。
    ニュースでもリストラ、倒産ばかりでしょう。
    整理解雇は判例上4要件が必要なのに、実際にリストラではこれが無視されている。
    さらに裁判所まで実態を追認して4要件を緩和しようとしている。これでは仁義なきリストラが
    横行してしまう。
    時々弁護士会や他の弁護士から労働事件がわからないから当事務所でやって欲しいと
    言われるけど、労働事件ができるというのは我が事務所の特徴だからその役割を自覚して
    頑張らないとね。
 
これからの法律事務所モデル
 
司会 若手弁護士の稲垣さん、どうでしょう。
 
稲垣 僕も「社会の二極分化」ということを思います。
    すると色んなひずみが出てきて、ますます法律の役割が大きくなり、弁護士の法的サービスが
    必要となってくると思います。
    それには裁判の迅速化とか法律家のスペシャリスト化、ネットワーク化など必要となると思いますが
    16人の弁護士が個性を発揮しながら協力している「第一法律事務所」の形態はこれからの
    法律事務所の一つのモデルスタイルになっていくのではないかと思います。
    手前みそになりますが事務所の皆さん、自信を持っていいのではないでしょうか。
 
司会 事務局長の江崎さん、いかがですか。
 
事務局のやりがい
 
江崎 私個人の感想ですが、切り捨てられた弱者、例えば多重債務者の方たちを私たちが法的に助け、
    また一線に復帰してもらおうとするわけですが、多くの場合人間関係の破綻等の問題を持っている
    わけです。
    これは法律事務所ではケアが難しい問題なので、関係機関との連携ができればと思うんですね。
 
司会 同じく事務局員で3年目の東さんはどうですか。
 
東   私たち事務局が今一番関わっているのは、破産事件なんです。
    私は難しいことは言えませんが、自分なりに思うことは私たち事務局も力を付けて一生懸命やれば、
    依頼者に喜んでもらい社会に貢献できるんだなあということです。
    法律事務所も今後増えると聞いていますが、事務所だけでなく事務局各個人も能力を磨き、
    人間的魅力があれば依頼者の方も安心して頼っていただけると思います。
    最後に「ありがとう」と言ってもらうととてもうれしいですね。
 
第一法律事務所の役割
 
司会 ひと通り話をしてもらいましたが、これまでの話をうけていかがですか。
 
加藤 二極化と言われますが、大企業との競争に立ち向かう元気なところもあります。
    自分一人というのではなく、関連業種とのネットワークづくりが大事だと思いますが、私たち弁護士も
    様々なネットワークづくりに参加できるのではないでしょうか。
 
稲垣 今後の法曹人口増大等、新時代に向かって事務所の役割を話してきた訳ですが、僕は自分自の
    問題としても日々の業務を依頼者ために一生懸命することが大切だと思います。
    依頼者の方と同じ目線で、熱いハートを忘れないでやりたいですね。
 
福井 弁護士という仕事は依頼者の方のかけがえのない人生にふれあうことのできる仕事ですよね。
    私は依頼者の方の心を軽くする方向でお手伝いできればいいなと思います。
 
田原 当事務所には3目的5理念というのがあり、その中での理念として「強きを挫き弱きを助ける」
    「弱き相互を調整しこれを活かす」というのがあるんですね。
    これからの激動の新時代、まさにこの理念が脚光を浴びるようになるじゃないでしょうか。
    その意味でも、当事務所の役割はとても大きくなると思いますね。
    所員の皆さん、必要とされているということは大変ありがたいことです。今年も元気に頑張りましょう。

<戻る>