最近、自転車と歩行者との交通事故が増えています。
これは、自転車の性能向上や自転車利用者の増加などが原因とされていますが、スマートフォンを見ながら歩く歩行者が増えていることも一因ともされています(最近は、自転車に乗りながらスマートフォンを利用している人も見かけます!)。
自転車の交通事故は、件数だけでなく、損害額も近年は増加傾向にあります。平成25年7月頃に、小学5年生の子どもが自転車で女性と衝突した事故では、女性が重い後遺障害を負い、神戸地裁は9500万円もの高額な損害賠償額を認めました。
高速で走行する自転車は歩行者にとっては一種の凶器であり、サドルがかすっただけで歩行者が大ケガをする場合もあります。
こんなに怖い自転車の交通事故ですが、自動車保険では原則として保障されませんので、自転車事故も含めた日常生活全般の賠償責任を保障する「個人賠償責任保険」のへ加入をお勧めします(自動車事故の特約としても加入できる場合があります)。この「個人賠償責任保険」は、保険料は年間2千円程度と安価な割に、保証額が3000万円と高額で保障対象も家族全員を対象にできるので(保障内容は保険会社ごとに異なる場合があります)、未加入の方にはお勧めです。
もっとも、保険に入ったからといって事故を起こしてよいわけではありません。保険に入ることより、事故を起こさないことの方がはるかに重要です。自転車運転は、安全第一でいきましょう。
(弁護士 堀居真大)